ブティックオーサキのお洒落対談 vol.2
Beauty column...

ピアニスト 中村悠子さん × ブティックオーサキインターナショナル代表取締役 大崎


 

演奏家の身体作りはさらなるクラシックの魅力を引き出します」

 

今回は、さまざまなジャンルでもご活躍のピアニスト、中村悠子さんにいらしていただきました。
大崎社長と共通の話題でもある音楽談義を中心に話が盛り上がりました。
数々のコンクールで優勝された実績を持つ中村さんは、その演奏技術と共に華やかな姿でメディアでも人気です。

 

―さまざまな演奏家が奏でるクラシックの魅力を伺ってみました―
 

大崎:「この度はようこそいらっしゃいました。中村さんとは以前も対談させていただきディナーショーにも伺ったことがありますが、その時はご姉妹で連弾をされていましたね。華やかなご姉妹が繰り広げる素晴らしい演奏を思い出します」
 

中村:「ありがとうございます。現在は、私一人でピアニストとしての活動をしています。大崎社長もライブなどで音楽活動をされていると伺っておりますが」
 

大崎:「知人たちとバンドを組んで趣味で楽しく活動をしています。私はヴォーカリストですが、実はピアノも好きで、生まれ変わったらピアノを弾けるようになりたい、と思っています。エリック・サティとか弾きたいですね。ドビュッシーも好きです。クラス・コンサートもよく行くほどクラシックは好きですが、演奏家によって全然違いますね」
 

中村:「クラシックは敷居が高いように思われることもあるのですが、奥が深いのでぜひ一度足を運んで魅力を知っていただきたいです。フランスではもっと自然にクラシックが日常に溶け込んでおり、日本でもそのようになればと思います。大崎社長のようにクラシックをお好きな方とお話できるのは嬉しいですね」
 

大崎:「 好きな人の音楽はずっと聞き続けていたいですね。時代によって演奏方法も違うものですか」
 

中村:「 バッハは宗教音楽から出ているので感情を入れてはいけないですし、ドビュッシーの時代は感情を超えて描写を表現する演奏になったので、光や影など絵画的な要素を要求されます。音楽も時代性があるのでいろいろ聞き比べると楽しいですよ」

 

―トレーナーの資格を持ち演奏方法にも活用されている中村さんと、靴のより良い型を追求される大崎社長と、
 身体のしくみがどのように影響されるのでしょうか―

 

大崎:「ピアノは間違った演奏法だとケガをすることもあるようですね。そもそも筋肉と関節の可動域は異なるため、そのしくみをわからないと不要な付加がかかると聞いています」
 

中村:「はい。私は数年前に演奏のための体力作りとして筋肉トレーニングを始めはまってトレーナーにまでなってしまいました(笑)。私も個人の方にお教えすることありますが、ちょっとしたテクニックを知ることで、ピアノへの意識が変わり、楽しく演奏することができるんですよ。演奏技術に体重を乗せる方法を教えているのですが、指だけを動かすのではなく、体重の重さを手に乗せるので、なめらかに自然に弾けて意識が変わります」
 

大崎:「そうなんですか。身体のしくみを知って上手に活用することで演奏も変わってくるのですね。ピアノの演奏方法において身体の機能が左右するように、靴作りにおいても骨と肉の関係が大きく関与してきます。人によって筋肉や脂肪のつき方も違うのでそこな重要なポイントです」
 

中村:「私の場合は、トレーニングをしているので太ることはないのですが、演奏時に右足をよく使うので、左よりも筋肉がつきますね。でも以前、痩せた時に靴がブカブカになりました」
 

大崎:「体重が増えると足が肥るので、血液が溜まりむくみますね。日本の靴のサイズはJISで規格化されており、そもそもサイズは靴の大きさではなく、足のサイズで決められています。理想とされる平均的数値があり、それを基本に靴のサイズを微妙に形成していくのですが、あくまでも平均値は理想であり、実際、いろいろな足の方がいらっしゃるので、いかに現実と理想の間を埋めるかは永遠の課題です。オーサキではそこをかなり研究して作っているため、リアルな型が提供できており、ネット通販でも返品はほとんどありません」
 

中村:「それはすごいですね。ネット通販で購入するのは、木型を知っている信頼感あるブランドでないと難しいと思っていました」
 

大崎:「中村さんは、演奏の際はどのような靴を選んでいらっしゃいますか」
 

中村:「ペダルがあるので靴は機能的な部分まで配慮します。すべらず、6cmくらいのヒールがベスト。かかとを軸にしてペダルを踏むのでトウもとがってないものを選びます。ブティックオーサキの靴は、ドレスとお揃いの生地でオーダーできるのはとても魅力ですね」
 

大崎:「選ぶ幅が広いのでオリジナルに近い靴になると思います。機能ももちろんですが、とくに演奏会などでは魅せることも大事ですね。ピアノの演奏も靴のデザインも、基本がありながらアドリブ的な要素や個性がより最高のものを生み出すように思います。またぜひ演奏会に伺わせてください。これからもますますのご活躍を期待しております」
 

中村:「ありがとうございます。どちらも職人的な部分を持ち、どこまで深く追求するかが人を引き付ける力になるのでしょうね。いつか大崎社長とセッションしてみたいですね」



 

 

プロフィール



 

中村悠子 ソロピアニスト

 

フランス留学中、パリ内の複数の音楽院にて、ピアノ部門、室内楽部門の数多くのディプロマを獲得し、何れも主席で卒業。
クロード・カーン・ピアノコンクール最上級部門での優勝、フランス、ポーランド、日本の各国でソロや室内楽、コンチェルトのソリスト等で演奏会をするなど、在学時よりさまざまに活躍する。
帰国後、独自の演奏会を行う他、2004年から、妹・中村紗也子との姉妹ピアノデュオを結成し、数々のリサイタルやトークショウを開催、また多くのレセプションパーティのゲストアーティストとしても招かれる。
演奏活動に加え、モデルとしてのファッションショウやラジオのパーソナリティ、有名女性誌やTVの出演など、幅広く活躍する。
ピアニストである傍ら、演奏家の身体作りに目を向け、トレーニングジムのトレーナー、ミールカウンセラーとしても活動し、現在はバイオロジカルな視点によるピアノ技法の指導も行う。