ブティックオーサキのお洒落対談 vol.6
Beauty column...

ヒューマン・リレーションコンサルタント 久多良木香里さん × ブティックオーサキインターナショナル代表取締役 大崎


 

心のあり方を見つめ直し、行動が変われば人生が変わります」

 

今回は、コーチングをベースとしたヒューマン・リレーションコンサルタントの久多良木香里さんにいらしていただきました。人生全体のマネジメントとも表現できる久多良木さんのコーチングは、新たな自分を発見できるツールのようです。

 

―コーチングについて伺ってみました―
 

大崎:「久多良木さんはコーチングの先生でいらっしゃいますね。先日、ある企業の海外事業部の友人と食事をしたのですが、コーチングをされている方が同席されており、興味を持ちました。久多良木さんは、どのような経緯で現在のお仕事をされているのでしょうか」
 

久多良木:「私の職歴は、フィニッシングスクールに在籍後、秘書として勤務し接遇やマナー・コミュニケーションの重要性を学んだことに始まります。その後、コーチングの資格を取得し、大学病院を始めとした医療現場での【事故防止トレーナー】としての経験を元に、禅・論語などの日本古来の哲学を加えた、人間関係改善の為の研修・個人コーチング・講演活動を行っております。ICF国際コーチの資格も取得しているので、海外でご活躍のアーティストや日本企業の仕事も多いですね」
 

大崎:「そもそもコーチングとは一言でいうとどのような仕事ですか」
 

久多良木:「コーチングとは、その方が達成されたい目標や思いをヒアリングし、能力や可能性を引き出して、意識と行動を変えることで人生全体のマネジメントをしていく仕事です」
 

大崎:「久多良木さんは国際コーチをお持ちですが、コーチングの中でも日本式と国際式があるのですか」
 

久多良木:「はい。国際コーチは、免許取得後も2年毎の更新があり、自分自身にも ビジネスコーチとスキルコーチをつけることが義務づけられており、コーチとしての姿勢ができているか常に厳しくチェックされるんです。日本では、コーチがセッションを行う際に重要となるコミュニケーションの手法を中心に学び、国際協会では、人間力を鍛えてコーチとしての姿勢やあり方を重点的に学びます。両方備わるのがコミュニケーションとして理想的ですね。心のあり方や姿勢が変わることで行動が変わり、初めてコミュニケーションが活きてきますから 」
 

大崎:「コーチのためのコーチングですね。仕事においても役員の方は初めて役員になるわけだし、プライベートでも初めて親になったりするわけですから、それぞれの立場での専門的な方のコーチングがあるのは良いですね」

 

―コーチングはリーダーになる方に行われることが多いようです。具体的にどのような内容なのでしょう―
 

久多良木:「そもそも経営者はコーチング的な能力をお持ちなんですね。しかし、経営者と働く方たちは視点が異なり、経営者は会社全体を見ますが、雇われる側は自分のポジションを軸に仕事をします。立場の違いによる意識のずれは常にあり、そこにヒューマンエラーが起こることが多いので、その意識の違いのギャップをどのように埋めていくかなど、経営者の頭の整理(マネジメント)のご依頼が多いです。また、どうすれば話が通じて仕事がやりやすくなるか、相手の取扱い方法や対話について取り上げることも多いですね」

大崎:「お仕事相手は企業の経営者が多いですか」


久多良木:「そうですね。企業だけではなく多岐にわたりリーダー的立場の方が多いです。研修では、心の壁を取り払い、関係を強化するチームトレーニングを行っています」
 

大崎:「私も経営者なのでよく理解できます。以前読んだ本に、ある若者が大金を手にして成功している友人に相談に行くのですが、友人が最初に言ったのは、お金のサイズや重さなどお金についてどのくらい知っているか、ということだったんです。要は、好きで活用したいと思えばおのずとそれらについて調べる。好きだったらまず相手を知るべきであり、何も知らなければ上手く活用はできない、という話なんですね。何においても、力を発揮してもらうためには、相手のことをよく知ることが大事ということですね」
 

久多良木:「おっしゃる通り、より良く働いていただくには、相手のことを知り企業の理念や哲学を理解していただく相互理解が重要です。互いの認識が甘いと、空回りになってしまいます。どの分野で働いても、もっとも大事な根幹にある思いを把握していれば、ぶれることなく、皆が同じ思いで同じ方向に向かって仕事ができます。自分の役割が理解できると、チーム力も上がっていきます」
 

―プロのアドバイスがお客様の可能性を広げるのは、どの仕事にもありますね―
 

大崎:「ブティックオーサキでは、セミオーダーというご自分の好きな色を選んでオリジナルのお靴をつくるシステムがあります。決まっているパターンの中からお靴を選んでいただき、たくさんの色数から選んでいただくのですが、迷われる方が多いので、私はその方を客観的に見て選んで差し上げるんです。お客様は、ご提案した内容で決められる方が多いですね」
 

久多良木:「専門の方に見ていただけると、自分の知らなかった魅力を発見できますよね。自分だけだと同じような色の服や靴を選びがちです」
 

大崎:「違ったキャラクターを発見いただけるのは、私共にとってもやりがいのある喜ばしいことです。専門的な立場から背中を押して差し上げる。それは、ある意味、コーチングの仕事と似た部分がありますね」
 

久多良木:「おっしゃるように、プロに自分の知らない側面を引き出していただくというのは、自分の中の可能性が広がりますね。ファッションにおいても洋服や靴が変わることで新たな発見ができるのはステキなことです。ブティックオーサキのお靴は若い頃から憧れでした。ショーウィンドウに飾られたエレガントなお靴を眺めながら、このデザインのお靴を履いたら自分のファッションがどうなるかしらといつも楽しく想像していたのを思い出します」


大崎:「洋服が主としたら、靴やバッグ、ジュエリーは補足であり、遊べるアイテムです。足元から替えて新たなお洒落や魅力を発見いただければといつも思っています。久多良木さんもぜひ、これからもお靴を通してファッションを楽しんでくださいね。今日はありがとうございました」

 

 

プロフィール


 

久多良木香里
 

ヒューマン・リレーションコンサルタント。エコール・ド・クレア株式会社代表。ICU国際コーチ連盟所属。大学病院を始めとした医療現場での「事故防止トレーナー」の経験をもとに、コミュニケーション×人間力×マインドの3つのアプローチをミックスさせ、共通言語・習慣・ルールを作り出すプログラムを提案。価値観の違う人たちが世界基準の哲学を持つことで、上質でグローバルに活躍できる人材を育成している。